「ワイヤレスジャパン 2022」に登壇。技術戦略本部長が語る楽天モバイルの強みと将来のビジョン

ワイヤレス技術・ソリューションの専門展示会「ワイヤレスジャパン2022」に、楽天モバイルの執行役員 技術戦略本部長である内田 信行が登壇し、「Beyond 5Gに向けた楽天モバイルの取り組みと展望」をテーマに、楽天モバイルの技術開発や将来に向けたビジョンについて講演を行いました。

「ワイヤレスジャパン2022」で講演を行う楽天モバイルの執行役員 技術戦略本部長 内田 信行

「ワイヤレスジャパン」はデジタル変革に不可欠であるワイヤレスソリューションの専門展示会です。1996年の初開催以来、最新のワイヤレス技術を活用した製品/サービス/ソリューションを紹介する場を提供してきました。26回目となる「ワイヤレスジャパン 2022」は2022年5月25日から5月27日まで、東京ビッグサイトで開催されました。

楽天モバイルの技術的成果

内田は最初に楽天モバイルのネットワーク構築やエリア拡大の歩みと、お客様に提供している4G・5Gサービスについて説明しました。楽天モバイルの完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークのパフォーマンスがイギリスの独立系モバイル分析企業・Opensignalに高く評価されたこと(注1)を紹介したほか、携帯電話基地局の建設スピード向上により、総務省より2018年4月に認定を受けた「第4世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画(1.7GHz帯周波数)」で予定していた楽天回線エリアの4G人口カバー率96%の到達を2022年2月4日に、約4年前倒しで達成できたことを強調しました。

また、5Gを用いた新しいサービス創出のための実証実験を進めていることに触れ、ノエビアスタジアム神戸での5GとVPS(Visual Positioning System)技術を活用した実証実験(注2)やリアルタイム混雑緩和の実証実験(注3)を紹介しました。

当日の講演会場には総勢240名以上の来場者が集まり、内田の講演に耳を傾けました。

 

 

Beyond 5Gに向けた研究開発

楽天モバイルは、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの支援を受け、Beyond 5Gに向けた研究開発を進めています。内田は2022年にNEDOより採択された「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の「仮想化5G無線アクセス装置の研究開発」におけるネットワークスライシングを用いた侵入者検知システムの実証実験について動画を用いて紹介しました。

内田は「動画でご紹介した実証実験は、5Gネットワークを活用したユースケースの一例ですが、今後、Stand Alone方式5Gモバイルネットワーク(5G SA)を活用したアプリケーションなど、様々な可能性を探ってまいります」と述べました。

楽天シンフォニーによる海外展開

楽天シンフォニーのGlobal Government Affairs担当シニアバイスプレジデント(SVP)でもある内田は、続いて楽天モバイルの完全子会社である楽天シンフォニーによる通信プラットフォームのグローバル展開について説明しました。

楽天シンフォニーは、楽天モバイルが自社のネットワークにおいて実用化しているOpen RANや仮想化などの技術をパッケージ化し、オープンなプラットフォームとして世界中の通信事業者や企業、組織に提供しています。既にドイツ、米国の通信事業者が楽天シンフォニーのソリューションを採用しています。

内田は「楽天シンフォニーは事業基盤を拡大しながら、世界中の通信事業者や政府関係者と商談を実施しています。今後も、世界中の通信事業者が導入・活用できるオープンなプラットフォームを展開する取り組みをさらに加速させていきたいです」と意気込みを語りました。

 

「スペースモバイル」のサービス実現に向けた開発状況

最後に、「スペースモバイル」技術(注4)の概要説明と技術開発の進捗状況を説明しました。「スペースモバイル」は、宇宙の衛星から送信する電波によりモバイルブロードバンドネットワークを構築し、地球上における携帯電話サービスの提供エリア拡大を目指すものです。楽天モバイルは楽天グループが出資している米AST SpaceMobile(AST)とサービスの実現に向けて開発を進めています。

内田は、直近でASTを訪問して「スペースモバイル」の検証用試験衛星「BlueWalker 3」の視察を行ったことに触れ、サービス実現に向けた準備が着実に進んでいることを説明しました。「今後、日本で予定している『BlueWalker 3』による通信の検証で『スペースモバイル』技術の有効性を確認し、早い段階での商用サービス実現を目指していきたいです」と期待を込めて述べ、講演を締めくくりました。

 

(注1)Opensignalが発表した調査レポートについて、詳しくは以下をご覧ください。
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/blog/2022/0510_01/
(注2)5GとVPSを活用した実証実験について、詳しくは以下をご覧ください。
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/blog/2021/1216_01/
(注3)イベント時の混雑緩和に関する実証実験について、詳しくは以下をご覧ください。https://corp.mobile.rakuten.co.jp/blog/2022/0421_01/
(注4)「スペースモバイル」について、詳しくは以下をご覧ください。
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/blog/2022/0519_01/

 

 

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