「Rakuten AI Optimism 2026」レポート【後編】

楽天グループは、2026年8月5日(水)から7日(金)の3日間、グループ最大級の体験イベント「Rakuten AI Optimism 2026」をパシフィコ横浜にて開催しました。
本ブログでは、主にイベントでの楽天モバイルの取り組みについてご紹介します。
後編では、楽天モバイルの経営陣が、業界の有識者と登壇し、「AI が拓く楽天モバイルとエコシステムの未来」をテーマに熱く語り合ったセッションの内容をご紹介します。

※「Rakuten AI Optimism 2026」レポート【前編】はこちら: 
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/blog/2026/0828_01/

※楽天グループ 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史による「Rakuten AI Optimism 2026 オープニングキーノート」はこちら: 
https://rakuten.today/blog-ja/rakuten-ai-optimism-mickey-opening-keynote-2026-j.html

「Rakuten AI Optimism 2026」の3日目に行われた、ビジネスカンファレンスの注目セッション「AI が拓く楽天モバイルとエコシステムの未来」には、楽天モバイルの役員陣が登壇しました。

本セッションは、ラジオNIKKEI第1で放送されている『石川温のスマホNo.1メディア』の公開収録として実施されました。番組パーソナリティのモバイルジャーナリストの石川 温 氏、フリーアナウンサーの松代 有生 氏をステージにお迎えし、鈴木 和洋 代表取締役 共同CEO、シャラッド・スリオアストーア 代表取締役 共同CEO兼CTO、矢澤 俊介 代表取締役社長が、通信業界の今後や楽天モバイルの展望に関して熱く語りました。

 

 

―楽天エコシステムとの融合: 楽天IDの強みと「Rakuten AI」

石川 氏:「楽天モバイル」のユーザーにとって、「楽天エコシステム(経済圏)」は非常に魅力的なのではと思っています。実際にお客様は、「楽天エコシステム」をどのように利用しているのでしょうか。またその強みはなんでしょうか。

鈴木:現在、「楽天エコシステム」で、2つ以上のサービスを利用するお客様の割合は、77.1%(注1)。さらに、「楽天モバイル」のお客様は、その割合がなんと88.2%です。お客様は、「楽天モバイル」のご契約をきっかけに、色々なサービスをご利用いただくことが当たり前になってきていると思います。楽天のサービスは、共通のIDとポイントを基盤としてシームレスに連携しており、お客様にとって非常に使いやすいことが強みです。携帯キャリア事業としては後発ではありますが、インターネット・ショッピングの世界では30年近い経験とノウハウを持つ点が強みだと考えています。

また、ご契約者様向けのコミュニケーションアプリ「Rakuten Link」は、エージェント型AIツール「Rakuten AI」を搭載しています。お客様がAIに欲しいものを相談すると、「楽天市場」の最適な商品を探してきてくれます。さらに、「Rakuten Link」は、AIによる通話要約機能が利用できるようになりました。

楽天グループは、70以上のサービスを展開することで、おそらく世界でも類をみないほどの様々なデータを持っており、AIの開発にも活用されています。これからは、「楽天モバイル」をはじめ、様々なサービスに自然な形でAI機能を組み込んでいくことで、お客様の生活をより便利で豊かにしていくことが、楽天グループ全体の目指すところとなっていくのではと思っています。

 

―「最強のインフラ」を支える技術と自律型ネットワーク

石川 氏:一方で、「楽天モバイル」のユーザーとして気になるのは、ネットワーク品質だと思いますが、現状はどのような感じでしょうか。

矢澤:通信品質の改善は、最も重要な「一丁目一番地」で、お客様の一つ一つの声に対してどれだけスピーディに改善していけるかの連続だと思っております。ネットワークにおいても、AIを活用し、迅速なネットワーク構築や運用を進めています。例えば、AIによる基地局設置の候補地選定、設計の平面図製作の効率化や内製化を進めています。また、楽天モバイルは、完全仮想化によりネットワークの機能を可能な限りソフトウェア化していますので、遠隔での機能更新や災害時の電力最適化が可能です。

石川 氏:今年は、「楽天モバイル」でも衛星通信がサービス開始予定ということで、注目されていると思います。

矢澤:「楽天モバイル」では、米AST SpaceMobileと戦略的パートナーシップを締結しており、同社の低軌道衛星「BlueBird」を使用して、スマートフォンと衛星の直接通信サービスの提供開始を目指しております。

同社のフェーズドアレイアンテナは、他社と比べて30〜40倍ほど大きく、またビームフォーミング技術により、届けたいエリアに効率的に通信環境を整えることができることが特徴です。これにより、衛星との直接通信で、山や海などあらゆる場所において、ビデオ通話や動画視聴も含めたモバイル・ブロードバンド通信を提供できるようになります。

ネットワークの構築には、終わりはありません。ですが、通信品質を改善した際に届くお客様の感謝の声などを拝見すると、非常にやりがいを感じます。AIをはじめとする最先端技術を活用し、筋肉質な組織をしっかりと作ることで、国内ナンバーワンの携帯キャリアを目指していきたいです。

石川 氏:「楽天モバイル」は、魅力の一つとして、その価格があると思っております。その背景には、技術的なアドバンテージがあるのではと思っていますが、引き続き価格維持を可能としているネットワークの秘密を教えてください。

シャラッド:低価格を維持する技術的な理由を一言でお答えするなら、「シンプル化」だと思います。
楽天モバイルのネットワークは、Open RANベースで複数ベンダーの製品を組み合わせることができます。さらに仮想化技術により、ソフトウェアとハードウェアの分離を実現しています。ネットワーク構成は簡素化し、様々なソフトウェアをシングルレイヤー(単一階層)でシンプルに運用しています。これにより、設備投資費と運用コストの削減を可能にしました。

石川 氏:楽天モバイルの参入当初は、否定的な声もありましたが、Open RANを採用してよかったと思いますか。

シャラッド:商用サービスでの展開は、机上の空論と言われたこともありましたが、現在はグローバルにおいて、ベンダー企業様も含め世界的にOpen RANが採用されております。6Gにおいては、Open RAN仕様が標準と考えています。

開発当初は、様々な課題にも直面しましたが、そのほとんどはソフトウェアの問題でした。無事解決して2020年には、商用サービスの本格提供開始を迎えることができました。逆にハードウェアに影響が起きやすいものであれば、もっと時間を要していたと思います。

石川 氏:そういった中で、モバイル・ネットワークの世界でも、いまAI活用が話題です。楽天ではどのような取り組みをしていますか。

シャラッド:当社では、参入当初から積極的にAIや機械学習の活用に取り組んでいます。Open RANの考えのもと、RANのオープン化・仮想化・インテリジェント化に取り組んできました。

現在、楽天モバイルのネットワーク上では、AIによりRANを管理・制御する機能「RIC(RAN Intelligent Controller)」を商用環境に展開し、7つのRICアプリケーションが稼働しております。RICによる効果の一つとして、従来環境と比べて約20%の電力消費削減が可能です。それ以外にも、一つの基地局で問題が起きた場合、その近隣の基地局が自動的にアンテナ角度を変えて補完し、自動復旧することが可能です。将来的には、AIを活用することで、人の介入しない、自律型ネットワークの実現を目指しています。

当社では、AIや最先端技術によるイノベーションに積極的に取り組むことで、設備投資費と運用コストは抑えながら、通信量増加への対応や、通信品質の向上が可能だと考えています。お客様にお求めやすい料金プランでサービスを提供しながら、品質の向上を図りたいです。

 

 

石川 温 氏からは「AIの力によってネットワークのコストが抑えられているという話は非常に頼もしい。強い経済圏とのシナジーを含め、第4のキャリアとして業界に緊張感を与え続けて欲しいです」と大きなエールが送られました。

―楽天モバイルが挑戦する次なる進化

契約数1,000万回線という大きな節目を超えた楽天モバイルは、AIを通信インフラへ段階的に実装し、より効率的で自律的なモバイル・ネットワークの運用に取り組んでいます。また、「楽天エコシステム」の強みであり、楽天グループの資産でもある膨大なデータを掛け合わせ、お客様一人ひとりの生活に寄り添ったより便利で豊かな体験を提供していくことを目指しています。

今後、より多くのお客様に快適な通信環境をお届けできるよう通信品質の改善を最優先事項として徹底的に取り組むとともに、AIやOpen RANといった最先端技術で日本の通信インフラにイノベーションを起こし続けます。「AIで進化する、次世代のモバイル体験」は、ここからが本番です。

今後の楽天モバイルの進化に、どうぞご期待ください!

―「石川温のスマホNo.1メディア」について

「石川温のスマホNo.1メディア」は、「ラジオNIKKEI第1」で毎週木曜日の19:00~19:30で放送されているラジオ番組です。世界中を飛び回って取材するケータイジャーナリストの石川 氏が、業界関係者をお招きし、モバイル通信業界の最前線やお役立ち情報など幅広い情報をお届けされています。

本ブログにて紹介した内容は、8月29日(土)21:00より「ラジオNIKKEI第1」にてスペシャル版として放送されました。以下にてアーカイブ配信もございますので、よろしければお楽しみください!

ラジオNIKKEI『石川温のスマホNo.1メディア』: https://www.radionikkei.jp/spno1/ 

(注1)過去12カ月間における2サービス以上利用者数/過去12カ月間における全サービス利用者数。2026年3月末時点。楽天ポイントが獲得可能なサービスの利用に限る。

※「Rakuten AI Optimism」の詳細は、以下の公式サイトでも確認できます。
https://optimism.rakuten.co.jp/
※本記事に掲載の商品名称やサービス名称等は、一般に各社の商標または登録商標です。
※本記事における各社の商標記載においては、™や®などの商標表示を省略する場合があります。


 

 

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