楽天モバイル、ドローンを活用した基地局検査をスタート

ドローンによる竣工検査のイメージ

楽天モバイルは無人航空機管制(UTM)プラットフォームおよびドローンに関する各種ソリューションを開発・提供する楽天AirMap株式会社と提携し、全国の新設アンテナ網の竣工検査にドローンを活用する取り組みを行っています。

従来の検査では、作業員が鉄塔に登り実施するが、ドローンに代替することで、時間短縮だけでなく安全性も担保できる

この検査は、楽天モバイルが全国各地で順次開設している基地局に対し、ドローンで多角的に撮影した写真を用いて、施工不良や不備がないことを最終確認するものです。人による機器の目視検査から、ドローンによる高画質かつ複数アングルの写真撮影へシフトすることで、短時間で効率よく検査することが可能になりました。さらに撮影した画像は基地局ごとに自動的に記録され、今後の検査などにも有効的に活用していきます。

この試みにより、一つの基地局に要する検査時間が削減され、1日で検査できる基地局数も増加させることができます。また何より鉄塔に登った作業員が落下するリスクを排除して検査ができる点は、大きなメリットです。

楽天AirMapが持つ最適なソリューション

この竣工検査では、米カリフォルニア州に拠点を置くAirMap社の「TowerSight(タワーサイト)」というシステムを活用しています。同社と楽天は2017年に合弁会社「楽天AirMap株式会社」を設立し、日本国内において空域管理者およびドローン操縦者向けにUTMシステムを提供し、ドローン利活用の場を整備してきました。

TowerSightシステム上のドローン検査ルートの仮想図とドローンから撮影された画像

楽天グループの革新的なサービスが融合

今回の取り組みについて、楽天AirMapのCEO向井秀明さんにお話を伺いました。向井さんは「楽天ドローン」のジェネラルマネージャーとしても活躍しており、これまで神奈川県横須賀市の離島や福島県南相馬市、千葉県のゴルフ場などで、実際にドローンを用いてお客様に商品を配送するサービスも行ってきました。

今年1月には、三重県志摩市で約5.5km先の離島へ商品を配送

「ドローンを使った検査を行うことで、検査工程の安全性とスピードは格段に向上します。また、検査の中で撮影した画像を『TowerSight』で共有することで、竣工検査に関わる関係者の間で、非常に効率的に情報を管理・共有することが可能になります」と話す向井さん。

実際にこのシステムを利用することで、楽天モバイルのスタッフは、それぞれの基地局に出向くことなく、遠隔で各基地局の様子を確認できるようになりました。新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点においても、この方法は特に有益です。

取り組みを実現するにあたって、楽天がこれまで蓄積してきたナレッジが大きく役立ったと向井さんは話します。
「楽天では『楽天ドローン』を通じた配送サービスと、『楽天AirMap』を通じたドローン管制システムを提供しています。今回の取り組みも、両サービスを提供する中で培ってきた運用経験や各地域の航空法に関する知見と、DSP(ドローンサービスプロバイダー)ネットワークや最適なシステム構築のためのノウハウがあったからこそ、迅速に実現できたと思います」

ドローンの時代が到来

楽天は、これまでも配送や点検分野でドローンを活用したサービスを展開してきましたが、今後ビジネスにおけるドローンの活用シーンを増やしていくためにも、楽天モバイルとの取り組みは、大きなマイルストーンとなります。

今後のドローン利活用に関して向井さんは次のように話します。
「米AirMap社では、建設現場や大規模施設の点検・検査関連の製品も提供しています。今回の経験を活かして、今後そういった場面でもドローンを活用いただけるようなサービスを提供していきたいと思います。また、現在新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界中で改めてオートメーションへのニーズが高まっています。我々もドローンを活用したイノベーションを推し進めていくことで、役に立てることがあると考えています。活用シーンを増やしていくことはもちろん、2016年から行っているドローン配送についても、より多くの方々にお届けできるよう努力していきたいです」

※楽天AirMap株式会社:https://www.rakuten-airmap.co.jp/

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