楽天モバイル×サムスン電子ジャパン×早稲田大学 学生向けにオンライン授業の環境構築を支援

新型コロナウイルス感染症の状況を勘案し、教育現場ではオンライン授業を導入するケースが急増しています。こうした環境の中で、楽天モバイルでは、サムスン電子ジャパン(以下、サムスン)、早稲田大学と連携し、学生のオンライン授業環境の構築をサポートする取り組みを実施しています。

早稲田大学では、5月11日より全在学生約50,000名を対象に2020年度春学期(セメスター/クォーター)の授業をオンラインで開始しました。それに先駆け5月8日より、楽天モバイルとサムスンは、同大学のオンライン授業の支援を開始しました。

オンライン授業イメージ

今回、取り組みにかかわった三社の皆さんにお話を聞いてみました。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、どのような影響がありましたか?

早稲田大学・山名さん(以下、山名さん):早稲田大学では、早い段階でオンライン授業の準備をしてきました。その過程で、学生たちの通信環境が必ずしも整っているわけではないことがわかってきました。理工系の学生はこれまでも授業でノートパソコンを使っていますし、自宅でもパソコンを使っているので、あまり問題はなかったのですが、理工系以外はスマートフォンだけしか持っていない、パソコンがないという学生もいることがわかりました。
スマートフォンでオンライン授業を受ける場合、通信量が増えるため学生たちが契約している携帯電話会社の無料範囲を超えてしまうなど、大きな負担をかけることになります。また、スマートフォンは持っているけれど授業を受けるには画面が小さくて、なかなか思うように受講できないという学生もいました。

サムスン・松本さん(以下、松本さん):弊社のメイン事業の一つはスマートフォンの販売です。これまでショップでの販売が中心でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の影響は大きく、販売経路もオフラインからオンラインへ転換していることが一つの特徴です。また、新製品発表会なども人を集めて実施することができなくなったため、オンラインイベントを行うなど、コミュニケーションのほとんどがオンラインへ移行しています。そのほかのビジネス環境でいうと、弊社は原宿にGalaxy Harajukuという6階建てのショーケースがあるのですが、お客様の安全確保や感染防止の観点で一部フロアを閉鎖するなど、製品を体験していただく機会が減ってしまいました。さらに、今回東京オリンピックのワールドワイドパートナーとしてのスポンサーをさせていただいていたのですが、1年延期となりましたので、当然それまでに見据えていた計画なども保留に。メイン事業以外のところでも、さまざまな影響がありました。

楽天モバイル・野呂(以下、野呂):楽天モバイルでも、さまざまな影響が出ています。まずは3月3日、楽天モバイル本格始動に向けて準備をしていた「Rakuten UN-LIMIT」お披露目の記者会見がライブストリーミング配信での実施となりました。また、フラッグシップ店として新オープンした楽天モバイル 恵比寿店を含め、モバイルショップが臨時休業となるなどの影響がありました。さらに楽天グループでも原則在宅勤務がスタートしましたが、社会全体で3月末ごろからテレワークやリモート学習の機会が急増したことによって、各家庭の通信環境の構築という需要が高まってきました。通信事業者としても、お客様の声などで、そういったニーズが高まっていると実感しています。

オンライン座談会の様子

今回の学生支援の取り組みの概要を改めて教えてください

野呂:楽天モバイルが提供するプラン料金月額2,980円(税別)のデータ無制限プラン「Rakuten UN-LIMIT」(※1)をご契約いただいた早稲田大学の学生さんと教職員の先生方を対象に、サムスンさんによるオンライン授業にも適した約6インチの大型ディスプレイ搭載のスマートフォン「Galaxy A7」を特別価格で提供しようというものです。現在、「Rakuten UN-LIMIT」はプラン料金が開通日から1年無料(※2)のキャンペーン中なので、今なら実質的に無料でデータ通信を無制限に(楽天回線エリア内で利用した場合(※3、4))ご利用いただけます。サムスンさんのご協力もいただき、学生さんの費用負担を少しでも軽減し、オンライン授業を安定的に受講していただけるよう今後もサポートしていくつもりです。

楽天モバイル・清水(以下、清水):きっかけは、早稲田大学さんから「できるだけ学生に経済的負担のかからない方法でオンライン授業を受けてもらいたい」といったご相談をいただいたことでした。この状況下で我々はどのようなサポートができるかを、楽天モバイルと早稲田大学さん、サムスンさんの三社間で相談しながら今回の企画をつくりあげました。短期間での準備が必要だったため、新しいオペレーションや仕組みづくりに関して、たくさんのご協力をいただき、サービス開始に至ることができました。

早稲田大学のオンライン授業開始までの準備期間中、工夫した点や苦労したことはありますか?

山名さん:例えば、最近のスマートフォンは機種によっては、学生にとっては高額なものもあります。その初期費用を学生がほとんど負担することのないよう工夫をしていただいたことは大変ありがたかったです。さらに、今回の取り組みで特別提供いただいたサムスンさんの「Galaxy A7」は、カメラの性能が非常に優れているというのは大きかったですね。いま、Webカメラが品薄で入手困難でもあるので本当に助かりました。現在、教員もやっと大学内から配信ができるようになったので、大いに活用させていただいています。
教員側の準備としては、オンライン授業には、テレビ会議システム的なものでリアルタイムに授業を配信する方法が一つ、事前に録画しておいた授業をオンデマンドで配信する方法が一つ、もう一つはPDFやパワーポイントなどの資料をアップロードする方法、この3パターンで行っています。非常勤の先生方も含め、いろんな分野の教員が年齢層も幅広くいるので、極めて大変なことをお願いすることになり、マネジメントとしてはそこが非常に難しかったですね。でも、おかげさまで多くの教員が休講することなくオンラインで授業を実施することができました。

サムスン・小澤さん(以下、小澤さん):弊社としては、スマートフォンの機能を使って学生の皆様にどのような支援ができるか。というプラスの価値を考えるのが難しかったです。山名先生におっしゃっていただいたようにカメラが良かったということですが、今回ご提供した「Galaxy A7」はカメラが良いことに加え大画面のディスプレイを搭載していますのでパソコンがなくてもオンラインで授業を受けていただく環境に適しています。弊社スマートフォンの価値をどう提供していくか、というところに検討を重ねました。

野呂:私の場合、学生さんからのお問い合わせに対しては、楽天モバイルのコミュニケーションセンターとは別の専用窓口を設けて対応していました。大変ではありましたが、丁寧にご相談に応じて不安も解消していただけたかなと思っています。
山名先生、オンライン授業については学生さんの感想はどんなものがあるのですか?

山名さん:賛否両論ありますね。オンデマンド配信の場合は、いつでも好きなときに見られるから時間の自由度が高いということでメリットを感じている学生もいます。一方で、そればかりになると今度はコミュニケーションが不足してしまうから、たまにテレビ会議システム方式の授業でやりとりができると、それはそれでやっぱり楽しいと言います。ブレイクアウトセッションが持てるようになっているので、学生同士でディスカッションもできていますね。私が見る限り、教室でやるよりグループ学習はうまくいっているように思います。

小澤さん:オンライン授業をスマートフォンだけで受講している学生さんはどのくらいいらっしゃるのですか?

山名さん:ある程度いますね。プログラミングの授業を行った際、基本的にパソコンがないと難しいと思っていたのですが、実際はスマートフォンやタブレットでプログラムを組んでいる学生はたくさんいました。
一方で、意外なところでパソコンだけでは弊害がある場面もありました。グループ学習でホワイトボードを共有して書き込んでもらうとき、パソコンを持っている学生からは「マウスでは図や表を書き込むのが難しい」という声があがっていました。どうするかというと、今の学生は手書きで描いて、それをスマートフォンで撮影して共有し、皆で修正しているのです。また、文系の学生たちはパソコンを持っていない学生も少なくありません。

早稲田大学・高橋さん(以下、高橋さん):そういえば山名先生、教室の通常の授業でも、今はノートを取らずスマートフォンで撮って、それを自分のノートにするという学生が増えていると以前おっしゃっていましたね。

山名さん:そうなんです。配布した資料をスマートフォンで開いて見ている学生は、普段から多くいます。そこに必要に応じてスマートフォン上で手書きツールを使ってメモを書き足している。それは一般的で、もう紙のノートや鉛筆を使う学生はほとんどいませんね。少しお金に余裕のある学生は、タブレットをプラスして使っていて、それでほぼ完結できてしまう。

野呂:時代による学生の変化と、そこに新型コロナウイルスがきっかけとなったオンライン授業と、掛け合わせて起こる変化がまだまだ起きそうですね。

この取り組みを通して、気づいた課題や今後の展望

高橋さん:このコロナ禍の中で、学生は自宅など、さまざまな地域でオンライン授業を受講することとなりますが、地域によって通信事情に差があるため、それを考慮した通信環境の支援を複数用意する必要がある点が課題と言えます。

山名さん:今回の取り組みは6月末で終了しましたが、今の状況をみていると秋以降も引き続き必要な気がしております。というのも、欧米の大学ではすでに今年いっぱい教室での授業を中止にするという決定を出している大学もあって、我々も検討中です。9月から新しい学生も入学してきますから、通信環境は引き続き重要なので、また同じような取り組みができたらいいなと思っています。

清水:私が今回の取り組みを通して、課題だと感じているのはアフターフォローの部分です。当たり前のことかもしれませんが、学生さんは「困ったら、まずは学校に電話しよう」という傾向があって、この取り組みでスマートフォンを契約した学生さんの問い合わせ対応面で、早稲田大学さんにだいぶご負担をおかけしてしまいました。今後もし同様のことをする場合には、双方でしっかりと学生さんの問い合わせ窓口の動線を整え、仕組みを用意しようと思います。それから、新型コロナウイルスの影響で状況が日々変わっていく過程だったこともあり、今まで以上にスピード対応を重視しており、今回の支援が動くことが決まってから、動きながらの改善や、方法の見直しを進めていきました。今後、緊急時の支援や対応を迅速に手厚く行っていくために、やはり仕組みを用意したうえでのオペレーション運用や、スキームづくりなどを準備しておきたいと強く思いました。同取り組みにおいても現在、他大学様からも問い合わせがきているので、きちんと整備して、より学生さんや大学の皆様が使いやすく、今の需要に見合った通信サービスを展開していければと考えています。

  • ※1「Rakuten UN-LIMIT」の詳細について:https://network.mobile.rakuten.co.jp/fee/un-limit/
  • ※2 お1人様1回線1度のみ。製品代、事務手数料、オプション料、通話料等は別費用。
  • ※3 完全使い放題は、楽天基地局接続時のみとなります。公平なサービス提供のため通信速度を制限する場合があります。楽天回線エリアについては以下のサービスページを参照してください。https://network.mobile.rakuten.co.jp/area/
  • ※4 パートナー回線エリア接続時はデータ容量5GB/月。データ容量消費後は最大通信速度1Mbpsで利用可能。動画再生・アプリダウンロードでは、時間がかかる場合があります。通信速度はベストエフォート(規格上の最大速度)であり、実効速度は通信環境・状況により変動します。

座談会参加者

■早稲田大学
山名 早人さん(情報企画部長・理工学術院教授)
高橋 智広さん(情報企画部事務副部長 兼 情報企画課長)
楠 仁志さん(情報企画部情報企画課)

■サムスン電子ジャパン株式会社
松本 祐一さん(無線事業本部 戦略企画Group 課長)
小澤 一成さん(無線事業本部 営業Group 課長)
古川 和樹さん(無線事業本部 営業Group 課長代理)

■楽天モバイル株式会社
清水 祐輔(法人ビジネス部)
野呂 可奈子(デバイス戦略部)

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