「リアルとバーチャルを融合したモータースポーツ」の実証実験での研究内容を国際カンファレンス「SIGGRAPH 2023」などで発表!
楽天モバイルは、2022年10月に楽天モバイルのネットワークを活用した「リアルとバーチャルを融合したモータースポーツ」の実証実験(注1)を実施しました。その成果をまとめた論文は、コンピューターグラフィックスとインタラクションに関する技術・研究を発表する世界最高峰の国際カンファレンスである「SIGGRAPH 2023」(注2)で採択され、同カンファレンスにて、実証実験に関するポスター発表を行いました。また国内では、本実証実験を基にしたもう一つの研究論文が情報処理学会のシンポジウム「INTERACTION 2023」(注3)で採択され、登壇してのプレゼンテーションとポスター発表を行いました。採択された論文は今後、論文集に採録されます。今回はそれぞれの発表の様子をレポートします。
2023年8月6日(日)~10日(木)にロサンゼルスで開催された「SIGGRAPH 2023」では、楽天モバイルの5Gビジネスソリューション企画部R&DグループのWu Hsuehhan がポスター発表と実証実験の様子の動画放映を行いました。ポスター発表では「Mixed Reality Racing:Combining Real and Virtual Motorsport Racing」というタイトルで実証実験の内容に加え、実験に参加したeレーサーと観戦ユーザーから得られたフィードバックも紹介し研究結果を説明しました。
ポスターを観覧いただいた方からは、「これまで見たことのない新しい体験」、「今後サービス化されると面白い」などといった今後の展望に期待を寄せていただきました。
また、論文については、「SIGGRAPH 2023」の審査員から「VRとAR技術を組み合わせたとても素晴らしいアイデアで、これまでどこにも見たことがない」、「この結果は、この方向でのさらなる研究を刺激するものであり、高く評価できる」などと高評価をいただきました。
世界中の研究者が集まる本カンファレンスでの発表にて、本実証実験を世界に向けて発信できる機会となりました。
ポスター紹介リンクURL
https://s2023.siggraph.org/presentation/?id=pos_109&sess=sess366
論文リンクURL
https://dl.acm.org/doi/10.1145/3588028.3603645
また、2023年3月8日(水)~ 3月10日(金)に開催された「INTERACTION 2023」にて、同R&Dグループの井上円が「デジタルツインを活用した実車とシミュレータとのリアルタイムレースバトルの実現」というテーマでプレゼンテーションを行いました。プレゼンテーションでは実証実験の内容や活用した通信システムの構成、体験ユーザーから得られたフィードバックなどを発表しました。論文ではそれらに加え、今後検討できる社会実装事例も述べています。この発表は「インタラクティブ発表賞(PC推薦)」を受賞し、審査員からもリアルとバーチャルを融合した観点について高評価をいただくことができました。
ポスター発表では、来場者から「これまでなかった新しい体験」、「交通情報の可視化などにも応用できそうだ」といった感想をいただき、デジタルツインを活用した新しい体験に多くの興味を示していただきました。
楽天モバイルは今後も楽天モバイルのネットワークと先端技術を組み合わせた新たな体験の創出やサービス化を目指すとともに、学会やカンファレンスなどにも積極的に参加し、アカデミアにも技術貢献できるよう引き続き研究も進めてまいります。
(注1)楽天モバイル、4Gと5Gを活用し、リアルとバーチャルを融合したモータースポーツの実証実験に成功
- リアルタイム伝送によりサーキット走行車とバーチャルカーのレース対決・観戦を実現 -
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2022/1109_01/
「思い描いていた夢のとおり」モータースポーツ実証実験に参加したパートナーの声をご紹介
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/blog/2022/1116_01/
(注2)SIGGRAPH 2023
「SIGGRAPH」・・・学術的研究、アート、教育など、あらゆるコンピューターグラフィックスに関する最先端が集結する「世界最大かつ最高のCGの祭典」といわれています。
(注3)INTERACTION 2023
「インタラクション」・・・人と人、人と機械との間のインタラクションに関わる、理論、モデル、技術、応用、評価手法に関する研究発表の場で、1997年以来毎年開催されているシンポジウムです。
サービス創造の実現を目指し、
パートナーと共にプロジェクトを進めています。