楽天モバイル、「Rakuten Cloud」上で稼働中の5Gコアネットワーク向けアプリケーションで「E-Cores 搭載 インテル Xeon 6 プロセッサー」の性能を商用展開に向けて検証

- 現在商用展開中のプラットフォームと比較して同等のスループットを維持しながら、消費電力を約30%削減 -

 楽天モバイル株式会社(以下「楽天モバイル」)は、インテル株式会社(以下「インテル」)と連携し、コンテナ化した5Gコアネットワーク(以下「5GC」)向けアプリケーション(注1、2)を用いて、「E-Cores 搭載インテル Xeon 6 プロセッサー」(注3)(以下「本プロセッサー」)の商用展開に向けて性能評価に関する共同検証(以下「本検証」)を実施しました。対象の5GC向けアプリケーションは、楽天シンフォニー株式会社(以下「楽天シンフォニー」)が提供するクラウドソリューション「Rakuten Cloud」(注4)上で稼働しています。

 本検証の結果、本プロセッサーは、現在商用展開中のインテル製品と比較して同等のスループット(データ処理速度)である30Gbpsを維持しながら、消費電力を約30%削減しました(注5)。これにより、テレコムクラウド環境における電力効率の向上と運用コストの低減が期待されます。
 
 本プロセッサーは、電力効率に優れた144個の計算コアを搭載した設計となっています。現在商用展開中のものと比較してCPUコア数が450%多く、多数の軽量コンテナを同時に動かすマイクロサービス型(注6)の5GCに適しています。モビリティ管理や認証などの制御プレーン機能や、音声・動画・アプリケーション通信などのデータ転送処理を、負荷変動に応じてきめ細かくリソース分配し、効率よく処理することが可能です。

 楽天モバイルの完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークは、4Gと5Gのネットワーク基盤にコンテナ技術を採用し、ネットワークの開発アプローチにマイクロサービスを導入しています。また、マルチベンダー接続に対応するオープンな仕様です。今回、クラウドネイティブなプラットフォームやアプリケーションを世界でも先進的に商用展開した知見を生かし、インテルと共同で本プロセッサーのモバイル通信分野における初期段階での性能検証の実施に至りました。コンテナ化された5GCの検証環境下で評価した結果、本プロセッサーがテレコムクラウドにおいて電力効率の高いネットワーク運用に有効であることが確認できました。今後、楽天モバイルの5GCに追加搭載されるハードウェアに導入を予定しております。また将来的には、リージョナルデータセンターにおけるエッジクラウド展開も視野に、Beyond 5Gを見据えたマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)の低遅延化や性能強化も検討していきます。

 楽天モバイルのクラウドプラットフォーム部ジェネラルマネージャーである壬生 亮太は次のように述べています。「ネットワークの高度化が進む中、楽天モバイルは、運用効率の最適化とコスト効率の向上に取り組んでいます。クラウドネイティブなモバイルネットワークにコンテナ技術を導入することで、運用効率化を推進してまいりました。電力効率に優れたEコアを多数搭載した本プロセッサーを商用環境に展開することで、当社のマイクロサービス型5GCにおいて、電力効率と処理能力のさらなる向上が期待できます。今後も革新的な技術開発に取り組むことで、革新的な次世代モバイルネットワークのさらなる発展に貢献してまいります」

 楽天モバイルは、最先端技術の導入とパートナー企業との連携を強化し、さらなる環境負荷の低減と効率的なネットワーク運用を両立し、お客様に高品質で安定した通信サービスを提供してまいります。

(注1)コンテナとは、OS(オペレーションシステム)上に他のプロセスから隔離されたアプリケーション実行環境を構築することで、仮想的な動作環境をより少ないコンピュータリソースで実現する技術。
(注2)本検証では、楽天モバイルの5Gコアネットワークの構成において不可欠な、クラウドネイティブなアーキテクチャを採用し、安定した高速パケット転送処理を実現する、F5, Inc.が提供する「CGNAT Cloud-Native Edition」を用いました。
(注3)E-Cores(Efficient-Cores)とは、高コア密度とワットあたりの優れた性能に最適化されており、高タスク並列スループットを要求するクラウドスケールワークロードに明確な利点を提供します。この効率的な性能は、電力、スペース、冷却が制限される環境でも理想的です。
https://www.intel.com/content/www/us/en/products/docs/xeon-6-product-brief.html
(注4)「Rakuten Cloud」の一部機能は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、読み方:エヌアイシーティー)の助成事業(JPJ012368G50901)により得られた開発成果です。
関連プレスリリース: 楽天モバイル、NICT基金事業として次世代通信に向けたエッジクラウド高度化技術に関する研究開発を開始
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/media/2023/1117_01/
(注5)楽天クラウドイノベーションラボの試験環境にて、現在商用展開中の「第3世代Intel Xeon Scalableプロセッサー」と「E-Cores 搭載 インテル Xeon 6 プロセッサー」を使用した、「Rakuten Cloud」向け5GC向けアプリケーションの性能評価に関する共同検証。(スループットおよび消費電力は試験条件下の測定結果(2025年12月17日)/楽天モバイル調べ)
(注6)マイクロサービスは、小さな独立した複数のサービスでソフトウェアを構成・開発するネットワーク機能のアーキテクチャーおよび開発アプローチのことです。

※本プレスリリースに掲載の商品名称やサービス名称などは、一般に各社の商標または登録商標です。
※本プレスリリースにおける各社の商標記載においては、™や®などの商標表示を省略する場合があります。