楽天モバイル、AST SpaceMobileとの衛星と携帯の直接通信による国内サービスを2026年内に提供を目指す計画を発表
- 宇宙ベースのテクノロジーでネットワークカバレッジの拡大を図り、災害時や山間部・離島等を含む、日本全域をカバーする通信サービスを提供へ -
楽天モバイル株式会社(以下「楽天モバイル」)は、米AST SpaceMobile(以下「AST」)と共同で、衛星と携帯電話の直接通信によるモバイル・ブロードバンド通信サービスを日本国内で2026年内に提供を目指す計画を発表しました。サービスの開始時期や提供範囲については、両社の関与しない事由を含む要因等により変更となる可能性があります。本計画ではテキストメッセージだけでなく、音声通話やビデオ通話等のブロードバンド通信を、市販されているスマートフォンで利用できるサービスを提供予定です。
自然災害が多く山岳地帯や離島が多い日本においては、低軌道衛星を活用した通信サービスへのニーズが高まっています。令和6年能登半島地震では、復旧に向かう道路が寸断され、応急復旧に時間がかかりました。低軌道衛星による通信サービスであれば、地上の状況に左右されることなく、携帯電話を利用できるようになります。楽天モバイルとASTは今後、災害時や山間部・離島等を含む、日本全域をカバーする通信サービスの提供を目指します。
楽天グループの代表取締役会長兼社長で楽天モバイルの代表取締役会長である三木谷 浩史は、次のように述べています。「日本で楽天モバイルは、エリアカバーの拡大のために様々な施策を講じています。しかしながら、一部の山岳地帯や離島などは基地局建設の難しさからモバイル通信の恩恵が行き届かないこともあります。また、災害大国である日本では、気候変動の影響により、日常生活や災害時においてのモバイル接続に対する国民の意識は年々高まっています。当社はAST SpaceMobileと提携して、衛星と携帯の直接通信によるサービスを実現する最先端のソリューションにより、日本全域へのモバイル通信の提供を目指すこの取り組みを誇りに思います」
楽天モバイルとASTはこれまで、2020年3月に締結した戦略的パートナーシップ(注1)のもと、ASTの低軌道衛星と市販されているスマートフォンとの直接通信を目指すプロジェクトを推進しています。2022年9月にはASTによる低軌道試験衛星「BlueWalker 3」打ち上げに成功しています(注2)。2023年4月には、英Vodafone、米AT&Tを含めた4社協力のもと、世界初となる低軌道衛星によるモバイル・ブロードバンド通信を使用した、市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの音声通話試験をテキサス州で行い、成功しました(注3)。日本では、楽天モバイルが国内での試験実施に向けて2022年11月に実験試験局免許の予備免許を取得しています(注4)。
現在までに、ASTによる試験では、市販スマートフォンと衛星間での音声およびデータの5G接続に世界初で成功するとともに、14Mbpsのダウンロード速度達成、4Gビデオ通話および5Gセルラーブロードバンド接続にも成功しています。これらの速度は、基本的な音声やテキストメッセージの通信だけでなく、インターネットブラウジング、ファイルのダウンロード、メッセージングアプリの使用、ビデオのストリーミングなどを市販スマートフォンで可能とするものです。
楽天モバイルとASTは今後、災害時にもつながる通信サービスの提供と、山間部や離島等を含む日本全域のエリアカバーを目指してまいります。
(注1)プレスリリース: 楽天、米AST & Science社へ出資し、戦略的パートナーシップを締結
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2020/0303_02.html
(注2)ASTのプレスリリース: https://ast-science.com/2022/09/13/ast-spacemobile-confirms-successful-launch-of-bluewalker-3-into-orbit/ (英語のみ)
(注3)プレスリリース: 楽天モバイルと米AST SpaceMobile、世界初となる低軌道衛星と市販スマートフォンの直接通信試験による音声通話に成功
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2023/0426_01/
(注4)プレスリリース: 楽天モバイル、低軌道衛星を活用したモバイル通信の実現に向け、 通信試験・事前検証用の実験試験局予備免許を取得
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2022/1118_01/
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