【技術解説】クラウドとは何か楽天モバイルのエンジニアに聞いてみました(前編)

この【技術解説】シリーズは、楽天モバイルのネットワークに導入しているテクノロジーや今後注力していく分野について解説する連載記事です。
今回は、楽天モバイルの、クラウド&ネットワークプラットフォーム本部 副本部長である壬生亮太(みぶ りょうた)さんに楽天モバイルのネットワークが稼働するインフラである「クラウド」についてお話を伺いました。この記事は前編・後編で掲載します。

クラウドは、21世紀を代表する重要なテクノロジーの1つです。クラウド上では、何十億人もの人々が使用する膨大なコンピューティングリソースが処理されており、人々の仕事や日常生活を支えています。楽天を含む世界中のテクノロジー企業の多くは、事業やサービスをクラウド上で運営しています。クラウドは、従来のITよりも柔軟さやコスト効率の高さが優れているという特徴があります。

クラウドは、その名の通り、雲のようなフワフワした、はかないもののように聞こえますが、実際は、数多くの物理的なインフラに支えられています。工場や鉄道が経済を支えるように、データセンターや光ファイバーケーブルなどの物理的なインフラはクラウドを支えています。これらのインフラは、さまざまな企業間で共有されたり、特定の企業や自治体専用で使用されたりしています。インフラを共有する場合は、「パブリッククラウド」または「コミュニティクラウド」と呼ばれ、専用の場合は「プライベートクラウド」と呼ばれています。

 

もっと弾力的に、もっと効率的に

クラウドの特徴の 1 つは、コンピューティングリソースを迅速に別の用途に転用できることです。データセンターにある汎用サーバーを使用して、幅広いソフトウェアやサービスを実行でき、「Infrastructure-as-a-service(サービスとしてのインフラ)」というコンセプトとして知られています。この汎用性により、ハードウェアが特定の用途や役割に専用で開発された従来型ITよりも、クラウドの方が、弾力性と拡張性を向上させられます。大規模な組織においては、中央集権型データセンターの方が施設全体に分散した IT システムよりも安価で運用が容易となります。

決定的なこととして、クラウドを使ったコンピュータ処理(クラウドコンピューティング)は、サービスが予期しない停止から迅速に復旧できる強みがあります。クラウドでは汎用ハードウェアが採用されており、どこかで不具合が発生した場合でも、あるサーバーから別のサーバーへすばやく処理を引き継ぐことができます。さらに、各クラウドは一般的に、「アベイラビリティゾーン」と呼ばれるものに分割され、あるゾーンでの障害が別のゾーンに影響を与えないように設計されています。つまり、必要に応じて、コンピュータ処理のワークロードを別のゾーンにすぐに切り替えることができます。

 

世界初のクラウドネイティブモバイルネットワーク(注1)

楽天モバイルが日本で構築しているモバイルネットワークは、「クラウドネイティブ」です。これが何を意味するかというと、使用するすべてのシステムが、ゼロからクラウドをインフラとして動作するように設計されているのです。そのため、ネットワークの管理、保守、アップグレードをする際に、非常にコスト効率が高く、簡単に行えます。また、コンピュータ処理に必要なリソースは、需要に合わせて動的に最適化され、新しいサービスもソフトウェアをアップグレードするだけで展開できます。

この柔軟なクラウドアーキテクチャにより、楽天モバイルでは、ネットワークに新しいソフトウェアを導入するとき、ネットワークの1つのセグメントで試験を行った後に、全体に展開しています。このクラウドネイティブなネットワークが持つダイナミックな性質により、楽天モバイルは、継続的に試験を行いネットワークを改善し、新しく必要な機能や性能を見極めています。

(注1)大規模商用モバイルネットワークとして(2019年10月1日時点)/ステラアソシエ調べ

後編に続きます)

 

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