[楽天モバイルのエリアレポート] 電柱を活用した新タイプ基地局、「電柱頂部基地局」をご紹介

楽天モバイルでは、全国各地で安定して携帯電話をご利用いただけるように、自社の基地局を設置し「楽天回線エリア」を広げる等、エリア整備に取り組んでいます。この「楽天モバイルのエリアレポート」シリーズでは、そんなエリア展開に関する情報をお届けします。

今回は、楽天モバイルが関西電力送配電と協働し、2022 年8月より運用開始した「電柱頂部基地局」に関して、楽天モバイルのBS ソリューション&オペレーション本部 ネットワークインプリメンテーション事業室 パブリックインフラソリューション部の小田 宜寛さん、福田 勝大さん、岡本 慶大朗さん、および楽天モバイルインフラソリューション 事業統括本部の井出 謙一さんにお話を聞いてきました。

お話を伺った楽天モバイルのプロジェクトメンバー

  • 小田 宜寛さん

    楽天モバイル株式会社

    パブリックインフラソリューション部 部長

  • 福田 勝大さん

    楽天モバイル株式会社

    パブリックインフラソリューション部

    プロジェクト開発課 副課長

  • 岡本 慶大朗さん

    楽天モバイル株式会社

    パブリックインフラソリューション部

    プロジェクト開発課

  • 井出 謙一さん

    楽天モバイルインフラソリューション株式会社

    事業推進部 副部長

 

改めて、皆さんの業務内容を教えていただけますか?

小田さん

はい、私たちは、楽天回線エリアの高品質化を目的とした基地局の建設を行っています。一般的な基地局(ビルの屋上、コンクリート柱、鉄塔への設置局など)に加え、これまでにない新しいタイプの基地局導入検討、およびその実装に向けたソリューション開発等の業務を担っています。以前、本ブログにおいてご紹介させていただいた「消火栓標識型基地局」は、この取り組みの一環です。直近では新しい基地局開発において、特に電柱の活用にフォーカスしています。今回はその1 つである「電柱頂部基地局」について共有させてください。

 

「電柱頂部基地局」とは、どのような基地局ですか?

岡本さん

電柱の頂部 (約 15 m) にアンテナ単体を、中間部 (約5 m) に無線機器類を設置する基地局です。電柱の高さは、楽天モバイルが全国で開設をしているコンクリート柱に設置するタイプの基地局(コンクリート柱局)とほぼ同じです。この「電柱頂部基地局」を活用して、よりスピーディーに周辺の通信エリアの拡大・改善に努めることを目指しています。ちなみに、2021 年10 月に第1 号となる基地局を電波発射し、関東圏で運用を開始しています。

楽天モバイルの電柱頂部基地局(左:頂部・右:中間部)
 

「電柱頂部基地局」の活用メリットはどのような点にあるのでしょうか?

岡本さん

導入するメリットは大きく3つあると考えています。1つ目は、基地局開設にかかる「コストの削減」です。すでに建設してある電柱を活用することで、一般的な基地局であるビル局、コンクリート柱局、鉄塔局と比べて、この「電柱頂部基地局」では1 局あたりの設置にかかる費用が少なくなります。2つ目は、「エリアカバーの広さ」です。前回ご紹介した「消火栓基地局」の約7mと比べて、電柱は高さが約15m〜20mあるため、楽天モバイルが開設運用するコンクリート柱局と同様、電波を比較的遠くまで飛ばすことが可能です。そのため1つの基地局でカバーできるエリアの広さにもメリットがあります。3つ目は、「電波発射までのスピード」です。通常、基地局の開設には、設置場所の検討、物件オーナー様との交渉、設置許諾契約締結など、様々な工程で時間を要します。この「電柱頂部基地局」では、物件取得(どの電柱を使うと楽天モバイルとしてメリットが大きいかの検討)から申請手続き、その後の設置工事を経て電波発射までと、検討や協議といった工程が少なく、申請等の手続きを中心としたフローのみで建設工事を進めることができます。

 

関西電力送配電との協働について教えてください。

福田さん

楽天モバイルでは、新しいタイプの基地局を開発する中で、電柱という公共アセットを利活用し、エリア拡大していくことを視野に入れて様々な検討をしてきました。その中で、「電柱頂部基地局」の開設を検討するにあたり、関西電力送配電の保有する電柱への、楽天モバイル独自アンテナや蓄電池の設置可否、運用方法などの策定が大きな課題となりました。この実装に向けて、改善策等をご相談させていただいたことが協働のきっかけとなりました。実際、本タイプの基地局を開設し、運用にいたるまで苦労した点が数多くありました。問題点の1つ1つに対して、関西電力送配電と議論を重ねた結果が、今の安全運用につながっています。

具体例を1つあげますと、アンテナ設置条件を見直していただきました。関西電力送配電の管轄エリア内ではこれまで、アンテナを電柱頂部に設置した金具の内部に収めることが設置条件でした。より効率的なエリア構築を目指すために弊社より、金具の外にアンテナを設置する方式での運用を要望いたしました。弊社と関西電力送配電で、電力設備の保守や保安面に関する様々な試験をクリアし、トライアルを開始することができました。

(左)工事風景、(右)完成した基地局の頂部
 

福田さん

またこの基地局は、基地局設備を行う工事会社にとっても初めての基地局タイプであったため、工事方法の検討からはじめていただくほか、工事会社や高圧線周辺の工事の許可を得た資格者との工事スケジュールの調整も難航しました。我々も現地に何度も出向き、工事方法やその進め方を何回も協議させていただき、試行錯誤の連続を経て、工事フローを決定していきました。最終的には、関西電力送配電や工事会社にルールの策定にご尽力いただき、2022 年8月、楽天モバイルのアンテナを電柱頂部に設置するトライアル局の開局にいたりました。

 

最後に今後の展望について教えてください。

井出さん

安価でかつ高品質な通信エリア構築の観点から、電柱の利活用に注目が集まっています。今回のような電力会社所有のアセット(電柱等)への基地局設置工事については、楽天モバイルインフラソリューションが、楽天モバイルより受注して工事を行ってまいります。楽天モバイルインフラソリューションは、昨年2022年に楽天モバイルと東京電力パワーグリッドが基地局整備を加速するために設立した会社です。楽天モバイルの基地局建設工事の実績と、東京電力パワーグリッドの電力設備に関する知見を掛け合わせ、全国で今までにない建設工事にチャレンジをし、楽天モバイルの通信エリア新規構築・拡大に向けて取り組んでまいります。

 

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