楽天モバイルと東京大学、低軌道衛星を利用したIoT超カバレージに関する共同研究開発を開始

- NICT公募の「Beyond 5G研究開発促進事業」新規委託研究の一部を実施 -

 楽天モバイル株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:山田 善久、以下「楽天モバイル」)と国立大学法人東京大学 大学院工学系研究科(所在地:東京都文京区、研究科長:染谷 隆夫)中尾研究室(教授:中尾 彰宏)、以下「東京大学」)は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が公募した「Beyond 5G研究開発促進事業」の一般課題の研究開発項目「低軌道衛星を利用したIoT超カバレージの研究開発」に関する共同研究開発(以下「本研究開発」)を開始しました。両者は、衛星通信によりエリアカバレージを国土面積100%まで拡張し、既存のNB-IoTおよびIoT端末を用いて長距離の通信を実現するIoT超カバレージを目指します。

 本研究開発では、楽天モバイルの衛星通信技術(注)と東京大学のNB-IoT(Narrow Band IoT)に関する研究実績を活かして、低軌道衛星通信を利用したIoTネットワークを構築し、NB-IoTおよびLTE対応端末を用いてIoTサービスのユースケースを確立していきます。

 NB-IoTとは、狭帯域・低電力化を推し進めたIoT機器向けの通信規格です。非常に狭い周波数帯域を使用することで、少量のデータ通信を低頻度で送信でき、スマートメーターやセンサーなど、より低消費電力を求めるIoTサービスへの活用が期待されています。衛星通信を利用したNB-IoTおよびLTEネットワークを構築することで、様々な業界において、従来は通信圏外であった山岳地帯や離島、海洋などにおいても、低コストのIoTサービスを利用できるようになります。

画像1列配置

(図)低軌道衛星を利用したモバイルネットワークアーキテクチャのイメージ

■実施内容

  • 研究開発項目:
    「低軌道衛星を利用したIoT超カバレージの研究開発」

  • 概要:
    本研究開発は、低軌道衛星による国土面積カバー率100%の衛星通信ネットワークを活用し、IoTセンサーのデータを直接収集できる衛星通信ネットワークを構築することを目指します。具体的には、以下の3つの領域の研究開発を行います。

1-a)LTE衛星通信ネットワークの構築(楽天モバイル)
1-b)LTE衛星通信の安定化・最適化、NB-IoTソフトウェアの開発・衛星適用(楽天モバイル、東京大学)
1-c)IoT超カバレージのユースケース検討、IoT超カバレージの実証実験(楽天モバイル、東京大学)

  • 期間:
    2021年11月~2025年3月末(予定)

 楽天モバイルは、今回の研究開発を通じて、衛星通信ネットワークの高度化を行い、お客様により良いネットワークサービスを提供するとともに、日本の通信技術の発展に引き続き寄与してまいります。

(注)楽天モバイルは、米・AST SpaceMobileと連携し、低軌道衛星を用いた衛星通信ネットワークの構築に取り組んでいます。両社は、宇宙空間から送信するモバイルブロードバンドネットワークにより、従来は通信圏外であった山岳地帯や離島、海洋などにおいても、既存のスマートフォンで利用できる通信サービスの提供を目指しています。楽天グループ株式会社は、AST SpaceMobileに出資しており、戦略的パートナーシップを締結しています。詳しくは楽天グループ株式会社のプレスリリースをご覧ください。https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2020/0303_02.html

 

以上

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