楽天モバイルによる技術開発提案がJAXA宇宙戦略基金に採択
- 「次世代衛星通信AI」による地上ネットワークとの統合運用を推進 -
楽天モバイル株式会社(以下「楽天モバイル」)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)が宇宙戦略基金事業として公募した「衛星等」の技術開発テーマ「衛星通信と地上ネットワークの統合運用の実現に向けた周波数共用技術等の開発・実証」について、ダイナミック周波数共用の技術開発(以下「本研究開発」)を提案し、採択されたことをお知らせします。なお、本研究開発の連携機関として、国立大学法人東京大学 大学院工学系研究科 中尾研究室(以下「東京大学」)が参画しています。また、今回の技術開発テーマへの支援総額は、最大で110億円です(注1)。
本研究開発では、AIにより衛星通信を管理・制御する機能「次世代衛星通信AI」により、地上の無線通信網(以下「地上ネットワーク」)との円滑な切り替えを実現する周波数共用技術を開発し、ネットワークの統合運用を目指します。低軌道衛星と市販スマートフォンが直接接続する通信方式(以下「衛星ダイレクト通信」)では、地上ネットワークと同一周波数帯の共用を前提とする場合が多く、通信状況に応じた干渉調整が必要です。特に、音声やビデオ通話では、ドップラーシフト(注2)や伝搬遅延の影響により、高度な補正処理が求められます。AIにより衛星通信と地上ネットワークを統合的に運用することで、ユーザーがネットワークエリア間を移動する際も、安定かつ快適な通信環境を提供できます。さらに、自動運転車両や空飛ぶ車、ドローンといった常時接続を必要とする次世代サービスへの活用も期待できます。
楽天モバイルと東京大学は、これまで東京大学構内への仮想化Open RAN技術検証環境の提供や(注3)、低軌道衛星を利用したIoT超カバレージに関する共同研究開発(注4)の実施など、楽天モバイルのネットワーク技術検証環境において、AIによる衛星通信の管理・制御に関連する研究開発に取り組んできました。本研究開発を通して、両者は「次世代衛星通信AI」による衛星通信と地上ネットワークの統合運用に向けた検証を実施します。
JAXA の宇宙戦略基金事業では、「輸送」「衛星等」「探査等」の3つの分野において、市場の拡大、社会課題解決、フロンティア開拓の実現に向けた技術開発に取り組めるよう、スタートアップをはじめとする民間企業や大学などの学術機関などを複数年度(最大10年)に渡って支援しています。
(図)本研究開発により実現を目指す衛星通信と地上ネットワークの統合運用イメージ
■本研究開発の内容
本研究開発は、同一の周波数帯を使用する低軌道衛星を利用した衛星ダイレクト通信において、地上ネットワークと衛星通信を統合的に監視・制御する「次世代衛星通信AI」を開発することで、周波数共用環境下での干渉回避と運用最適化を実現し、衛星ダイレクト通信のサービス品質向上を目指します。
1. 衛星通信と地上ネットワークの基地局設備から取得したエリアカバレッジ情報に基づき、AIが衛星通信の自動的な停波および起動を制御するアプリケーションを開発します。
2. 衛星通信と地上ネットワークの干渉調整、衛星通信の周波数変更、およびトラフィック収容の最適化などをAIで制御するアプリケーションを実装し、災害時やユーザーの移動によるハンドオーバー発生などといった状況に応じて最適な通信環境を確保するネットワーク統合運用技術を開発します。
■本研究開発の実施期間
2026年3月~2031年3月末(予定)(注5)
◼️支援総額
110億円(最大)(注1)
楽天モバイルは、本研究開発を通じて、衛星通信ネットワークの高度化を行い、お客様により良いネットワークサービスを提供するとともに、日本の通信技術の発展に寄与してまいります。
(注1)支援上限額。今後ステージゲート審査等により変動する可能性があります。
(注2)ドップラーシフトとは、電波等を発する物体が移動する場合に、送波する側と受波する側との相対的な速度差によって、周波数が変化する現象。
(注3)関連プレスリリース:楽天モバイル、仮想化Open RANの技術検証を可能にする「楽天モバイルオープンイノベーションラボ」を開設(2022年8月23日)https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2022/0823_01/
(注4)関連プレスリリース:楽天モバイルと東京大学、低軌道衛星を利用したIoT超カバレージに関する共同研究開発を開始(2021年11月29日)https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2021/1129_01/
(注5)当初の補助事業期間は、補助金交付決定日から、最初のステージゲート評価が終了する日の属する年度の末日までとなります。以降の期間延長は、ステージゲート評価の結果に基づいて判断されます。
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以 上
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